Kindle Unlimitedに対応した本を探していたらお勧めされていた本があったので読んでみました。実質無料で読める本にしては文句なしの
「最後の医者は桜を見上げて君を想う」という本です。
私は説明が下手なのでコピペしちゃいますが内容は下記の通りです。
あなたの余命は半年です―ある病院で、医者・桐子は患者にそう告げた。死神と呼ばれる彼は、「死」を受け入れ、残りの日々を大切に生きる道もあると説く。だが、副医院長・福原は奇跡を信じ最後まで「生」を諦めない。対立する二人が限られた時間の中で挑む戦いの結末とは?究極の選択を前に、患者たちは何を決断できるのか?それぞれの生き様を通して描かれる、眩いほどの人生の光。息を呑む衝撃と感動の医療ドラマ誕生!
この作品には3人の患者と3人の医師が出てきます。
3人の患者は白血病、ALS、末期癌で治療をしても生きることが難しい状況。3人の医師は同じ大学の同期で、2人は死が近い患者に対しての治療方針が全く正反対で意見が対立している。死を受け入れるか最期まであきらめないで治療をするか。そしてもう1人の医師は3人目の患者となってしまいます。
白血病に関しては骨髄移植をすれば助かる可能性があるのではと読み進めながら思いましたが、ドナーからの同意が得られなかったため骨髄移植ができず臍帯血移植を行いましたが生着しなかったようです。私は過去にドナーとして骨髄を提供したことがあるのでこの部分は興味深く読むことができました。
ALSについての部分も書きたいことはありましたが、作品を手に取ってもらいたいので割愛します。ちょっと書くと将来のある若者が現代医学では治すことのできない病に罹ってしまい絶望する姿は読んでいて辛くなりました。医学部に合格してさぁこれからっていうところでのALS罹患ですから。
末期癌は3人の医師のうち対立していない医師が患ってしまいます。末期癌を患ったことは残念なことでしたが、結果として死生観で対立していた2人が雪解けとなるきっかけになったので、決して死は無駄でなかったと思います。ちょっとぼかして書きますが、治療のためではない手術を対立していた2人で行った場面はちょっと泣けたかな。
医師だったり医療に詳しい人が読んだら突っ込みどころはあるかと思いますが、もし自分が余命宣告を受けた時、どう決断すればいいのか考えるためのいい機会になると思います。
私の患っている病気は直接死に結び付くわけではありませんが、大腸全摘直前の頃はあまりに辛くて死んで楽になりたいなぁと本気で思ったものです。
お時間があるときに1度目を通すことをお勧めします。
コメント