これはビルメンになりたての頃の話です。
その日は点検等は終わっていて中央監視室でまったりしていました。
その時1本の電話がかかってきました。
先輩からの電話で、
「~階のトイレまでイギリス持ってきて」
と言ってこちらが確認する前に切られてしまいました。
イギリス持ってきてって何言っているの?って思ったのは言うまでもありません。
まぁ欧米か!って思ったかは微妙なところですがw
電話で言われたことが理解できなくて困惑していたら、監視室にいた人が「どうしたの?」って聞いてきました。
「今の電話でイギリス持ってきてって言われたのですが・・・」と話したところ、「なるほどね」と。
そして工具を渡され、「これを~のトイレまで持っていって」と言われました。
渡された工具というのが、これでした。
当然ですが「イギリス」でググっても検索されません。「イギリスレンチ」でググると出てきます。
正式名称は「モーターレンチ」といいますが、なぜイギリスと呼ばれているのかは分かりません。
ちなみにモーターレンチは水道の配管の継ぎ手やナットを締めたりするのに使われていて、モンキーレンチより径が大きくても開け締めできます。
配管の水漏れ時の増し締めや配管詰まりなどでトラップを外したりする際に使います。
なお、モーターレンチをイギリスと言っているのはベテランの方がいる現場が多いと思います。
若い人が多い現場にいた時に「イギリス持ってきて」と言った際には「???」と変な顔されましたw
私はイギリスで覚えてしまっていたので、「モーターレンチ持ってきて」と言われた時に「???」と思ったのが懐かしいです。
余談ですが、イギリスの他にもフランスもあります。
厳密に言えば「フランス落とし」と言います。
扉の下部に取りつけて、床に空いた穴に棒を落としてロックする錠です。
フランス落としという言葉は日々の戸締まりのことだったので無意識に使っていましたが、何も知らない人がフランス落としを知ったときの反応がまぁまぁ面白いです。
「フランス落とし」って言うのか! ドアを下部で固定する錠の名称を知り「必殺技みたい」とTwitter沸く
「扉を閉める時は必ず『フランス落とし』をかけてください」――Twitterに投稿された注意書きからドアを下部で固定する錠の名称が分かり、大きな反響を呼んでいます。なんでそんな豪快な名前なんだ。
イギリスやフランスの他にも国名のついたものってあるかな?
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